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医院運営

待合室の掲示とモニターで、訪問歯科を知ってもらう

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この記事の結論

訪問歯科を始めた医院で最初に伝わっていないのは、いま通っている患者さんとそのご家族です。待合室の掲示は枚数を減らし、対象・範囲・問い合わせ先の三点にしぼって置いてください。

訪問歯科を始めた医院から、「どうやって知ってもらえばよいか」という相談を受けることがあります。 施設への営業やホームページの話になりがちですが、最初に伝えるべき相手は、いま外来に通っている患者さんとそのご家族だと考えています。

通院が難しくなる場面は、ある日突然やってきます。 入院や骨折、認知症の進行で通えなくなったとき、ご家族はまず「どこに相談すればよいか」から探し始めます。 そのときに、通い慣れた医院が訪問もやっていると知っていれば、相談先は最初からそこになります。

ここでは、待合室で使える手段を整理します。

1. まず、いまの待合室を患者さんの位置から見る

院長は待合室の椅子に座る機会がほとんどありません。一度、実際に座って壁を見てみてください。

よくあるのは、製薬会社のポスター、手書きのお知らせ、休診案内、機器の案内が並んでいて、 用紙の大きさも書体も色もそろっていない状態です。 枚数が多いほど、そのうちの一枚に目を留めてもらうのは難しくなります。足すより先に、減らすところから始めるほうが早いと考えています。

掲示の上限枚数を決める、貼る場所を一か所にまとめる、用紙のサイズをそろえる。 この三つだけでも、伝えたい一枚が目に入る確率は変わります。

2. 訪問歯科の掲示に書くのは、三点でよい

訪問歯科の案内は、説明を詰め込むほど読まれなくなります。次の三点にしぼることをおすすめします。

  • 誰が対象か——「通院が難しくなった方」「ご家族の付き添いが必要になった方」など、 読んだ人が自分や家族に当てはめられる書き方にする
  • どこまで行けるか——ご自宅か、施設か、対応できるおおよその範囲
  • どこに聞けばよいか——受付でよいのか、電話番号か。相談だけでもよいことを添える

費用については、医療保険と介護保険のどちらが適用されるか、自己負担の割合がどうなるかで変わります。 掲示に断定的な金額を書くと、後で説明のやり直しが必要になります。 「費用は受付でご説明します」と書いておき、窓口で個別に案内する形が安全だと考えています。

3. モニターがあるなら、まず中身を確認する

待合室にモニターを置いている医院で、電源が入っていない、あるいは導入時に入っていた映像をそのまま流し続けている、 という状態を見かけることがあります。設置したこと自体が忘れられているケースです。

訪問歯科を伝える用途であれば、凝った映像は必要ありません。 掲示に書いた三点を、文字が大きい静止画のスライドにして数枚差し込むだけで足ります。 待合室のモニターは音を出せないことが多いので、音声に頼らず、文字だけで読める作りにしておきます。

映像に患者さんやスタッフが写る場合は、撮影と掲示の同意を先に取り、 誰が確認して差し替えるのかを決めてから運用してください。

4. 紙で終わらせず、手元に持ち帰ってもらう

待合室の掲示は、その場で読んで終わりになります。 実際に必要になるのは、多くの場合その日ではなく、家に帰ってから家族と話すときです。

そこで、掲示と同じ内容を書いた紙を受付に置いておく、あるいは掲示に QR コードを入れて、 ホームページの訪問歯科のページに飛べるようにしておきます。

QR コードを入れる場合は、少し離れた場所からでも読み取れる大きさにすること、 そして飛んだ先のページに、掲示と同じ三点が書いてあることを確認してください。 読み取った先が医院のトップページだと、そこから探し直すことになります。

5. 貼りっぱなしにしない仕組みをつくる

掲示は時間が経つと風景になります。同じ紙が何か月も貼られていると、通っている患者さんの目には入らなくなります。

大がかりな入れ替えは続かないので、月に一度、担当を決めて見直す程度で十分です。 季節に合わせて内容を少し変える、貼り替えた日付を紙の裏に書いておく。 誰の担当かを決めておかないと、結局そのままになります。

あわせて、受付のスタッフが口頭で説明できる状態にしておくことも必要です。 掲示を見た患者さんが受付で尋ねたときに、「担当がいないと分かりません」となると、そこで話が止まります。 掲示の三点と、その先の流れ(相談を受けてから訪問までの手順)を、スタッフ全員が言えるようにしておいてください。

まとめ

  • 訪問歯科を最初に伝える相手は、いま通っている患者さんとご家族
  • 掲示は足す前に減らす。枚数・場所・用紙サイズをそろえる
  • 書くのは、対象・対応できる範囲・問い合わせ先の三点
  • 費用は掲示で断定せず、受付で個別に説明する
  • モニターは文字だけで読める静止画で足りる
  • 紙か QR コードで、内容を持ち帰れるようにする
  • 見直しの担当と頻度を決め、受付が口頭で説明できる状態にする

掲示の内容と受付での案内は、そろえておかないと途中で止まります。 院内の伝え方をまとめて整理したい場合は、外部事務長の初回相談で、いまの掲示物と受付の流れを見るところからご一緒します。

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