訪問歯科
訪問歯科で「少し早く着きました」が、施設を困らせることもある
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この記事の結論
余裕を持って到着することと、早く入館することは別です。一度受け入れてもらえた対応を毎回の前提にせず、入館時間と早く着いた場合の対応を施設と確認しておきます。
訪問先へ遅れないように、余裕を持って出発する。訪問歯科では大切なことです。
ただ、早く到着したからといって、そのまま施設に入ってよいとは限りません。施設には、歯科を迎える前に進めている仕事があります。
以前の勤務先で、9時前の入館を繰り返した結果、施設から「早く来られると困る」と指摘を受けたことがありました。
9時頃は、施設の中も慌ただしい
歯科をはじめ、外部の事業者が施設へ入り始める9時頃。施設によっては、夜勤者と日勤者の交代や申し送りが重なり、職員の方が慌ただしく動いている時間帯でもあります。
歯科側は、到着すれば診療の準備を始めたい。一方、施設側には、その時間までに済ませたい仕事がある。
同じ9時でも、それぞれが見ている段取りは違います。
歯科側の予定表には、移動と診療の時間が並んでいます。しかし、その予定表には施設職員の交代や申し送りまでは載っていません。こちらから見えていない仕事があることを、忘れないようにしたいと思います。
最初は、受付の方が通してくださった
以前の勤務先で、歯科側のスタッフが8時45分頃に施設へ着き、「入れてください」とお願いしたことがありました。
そのときの受付の方は、親切に通してくださいました。
その後も9時より前に入館することが頻繁に続き、施設側から「早く来られると困る」というクレームが入りました。
最初に通してもらえたことと、施設として毎回その時間に受け入れられることは、別の話だったのです。
受付の方が、その日どこまで調整してくださったのか。ほかの職員の方が、どんな対応をしていたのか。こちらでは把握できていませんでした。
だからこそ、一度入れてもらえたことだけで、その後の入館時間まで決まったと受け取るべきではなかったと思います。
「その日は大丈夫」と「毎回大丈夫」を分ける
訪問先で「どうぞ」と言っていただくと、こちらは問題なかったと受け取りやすいものです。
しかし、その言葉が、その日の対応なのか、今後も含めた施設の方針なのかは分かりません。
今回の件で振り返るべきなのは、受付の方が通してくださったことではありません。歯科側が、その対応を繰り返しの前提にしてしまったことです。
「前も入れました」
「受付では大丈夫と言われました」
それだけでは、施設側からの「困る」という声への答えにはなりません。
訪問を続けるうえでは、その場で受け入れてもらえるかだけでなく、相手が無理なく続けられるかを確認する必要があると考えています。
到着する時間と、入館する時間を分けておく
この経験から、訪問の時間を決めるときには、診療開始だけでなく、何時から入館してよいかも確認しておきたいと思います。
たとえば、9時という約束があっても、「9時に入館する」のか、「9時から診療を始める」のかでは、準備の段取りが変わります。
準備のために早く入りたいなら、医院の都合だけで決めず、施設の担当者と事前に相談する。そのうえで、次の三つを医院の中でも共有します。
- 入館してよい時間
- 早く到着した場合の待機場所や対応
- 時間を変更したい場合の相談先
毎回、受付で「もう入れますか」と判断をお願いする形にしないことも大切です。
一度決めた内容が、その日に訪問するスタッフへ伝わっていなければ、同じことが起こります。担当者が替わっても分かるよう、訪問予定と一緒に確認できる形にしておきます。
まとめ:受け入れてもらえた後のことまで考える
余裕を持って到着することと、早く入館することは、分けて考えられます。
早く着いた場合も、施設と確認した時間や方法に沿って動く。変更したいときは、その場の親切に頼り続けず、改めて相談する。
訪問に慣れてくると、以前通してもらえたことを、いつものやり方として続けてしまうことがあります。
医院の訪問予定表に「9時」と書いてあるなら、まずはその時間が何を指しているか、施設側と認識が合っているかを確認する。
施設との関係は、こうした日々の小さな約束を確かめることでも守られると思います。
